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ゴルフを始めよう!

緑に囲まれ、静寂の中で自分と向き合うスポーツ「ゴルフ」。
日常で「ゴルフ」に出会う機会はなかなかありませんが、その魅力に気付くきっかけはふとした事です。
今回はゴルフに出会い、楽しむ大勢の方の中から、山田 太郎さんにスポットをあて、ゴルフの面白さを覗いてみましょう。

Profile

山田太郎さん
山田 太郎さん

年齢:35歳 血液型:AB型 星座:おとめ座

中堅企業に勤める会社員。接待ゴルフに呼ばれ、ゴルフを始めることに。今ではその楽しさに病みつきです。

プロローグ

「今日はご苦労さんだったね。先方も随分楽しんでくれたようだったし今回のゴルフコンペは大成功だ」。

上司の言葉に充実感いっぱいの山田さん。「よし!これで今回のプロジェクトも上手くいきそうだ。それにしてもゴルフがこんなに楽しいなんて知らなかったなぁ」。山田さんが喜ぶのも当然。ほんの数ヵ月前までの彼は、ゴルフクラブを握った事さえなかったのです。

突然の依頼

「来月のゴルフコンペ、君も一緒に参加してくれ」。山田さんは会議の席で上司に言われた言葉に頭を悩ませていました。

「弱ったなぁ、大切な取引先とのコンペを欠席する事はできないし、部署が変わってから初めての仕事でヘマをするわけにもいかないぞ。こんな事ならもっと前からゴルフを始めておくんだったな・・・」。

社内異動で新しい部署へと配属された山田さんにとっての最初の仕事が、取引先とのいわゆる『接待ゴルフ』。

これまでゴルフに縁のなかった彼にはとても気が重くなる仕事です。連日深いため息ばかりの山田さんでしたが、「悩んでいても仕方ない」とパソコンに向かい、まずはインターネットでゴルフについての勉強から始めることに。すると日本全国には2,000コース以上のゴルフ場があることが分かりました。

「へぇ、結構たくさんあるもんだなぁ。2,000っていうのは日本にあるプールの数とほぼ同じなのか。でもプールで泳いだ経験のない人はまずいないだろうけど、ゴルフ場に行ったことのない人って多いんじゃないかな。ゴルフってなんとなく『お金のかかるスポーツ』ってイメージが強いし、野球やサッカーみたいに気軽に始めるって感じはしないからな」。

ここ数年でプレー代もグッと安くなり、老若男女を問わずラウンドを楽しめる環境が整ってきたといわれる日本のゴルフですが、現実には山田さんのように"必要に迫られて"始める人がまだまだ多いようです。

ともあれ、ゴルフ場が意外に多く、少しだけゴルフを身近に感じた山田さんは、その日の会社帰りにゴルフショップへと立ち寄ることにしました。

ゴルフショップにてクラブ診断

クラブを巧みに操ってボールを目標地点へと運んでいく。言わずもがなですが、道具が無ければゴルフはできません。

これまでクラブなど握った経験がない山田さんも、早速ショップへと道具探しにやって来たのですが「種類も値段もピンキリだなぁ。この"S"とか"R"ってアルファベットはどんな意味なんだろう?」と頭を掻きながら店内を右往左往。

「ゴルフ始められるんですか?」見かねた店員さんが声を掛けてきました。
「えぇ、そうなんですが、どんなクラブが良いのか全く見当も付かなくて。とりあえず安くて長持ちするものがいいかな」。
「せっかくですから実際に握ってみたり、振ったりして自分に合ったクラブを探してみませんか?あちらにスウィングデータの計測器もありますから、どうぞどうぞ!」と店内にあるヒッティングゲージへ案内されることに。

「ただ安いからというだけの理由で使いにくいクラブを使っては、練習さえ億劫になってゴルフを楽しめませんよ。クラブにはヘッドの大きさや重さから、ロフト角、シャフトの硬さといったいろいろな要素があり、同じようにゴルファーにもヘッドスピードやスウィングのクセといった個性があります。本当の意味で自分にあったクラブを見つけるのは至難の業ですが、道具選びほど難しく、また反面で楽しいものはないんです。『ゴルフは道具から』なんて俗言まであるくらいですからね」。

店員さんとの二人三脚でクラブ選びを進めていくうちに、少しずつですが山田さんにも一本一本のクラブの違いが分かるようになってきました。「『クラブ探し=信頼できる専門家探し』だな。なんだか人生設計を一緒に組み立てていくライフプランナーとの関係に似ているかも」と山田さん。

確かに、レベルアップのスピードが速いビギナーは、上達段階に合わせてクラブにも少しづつ改良を加えてくれる専門家を見つけることが上達への近道です。最近のゴルフショップでは高度なデータ計測機を使った専門化の"診断"を気軽に受ける事ができるのですから、それを活用しない手はありません。

なんとかお気に入りのクラブが見つかった山田さんの次なるステップは、練習場へのデビューです。

初めての練習場

コンペまで3週間を切ったある日、買ったばかりのクラブを手にした山田さんが満足そうな表情で練習場から出てきました。その様子はすっかりゴルファーの雰囲気を醸し出してい ます。

「止まっているボールを打つのがこんなに難しいとはな。でもクラブにボールが当たった時のあの感触、ボールが勢いよく飛んでいくあの光景、なんだか病みつきになりそうだ。いろいろあったけど気持ち良かったなぁ」。

好きこそものの上手なれ。練習場デビューを果たした山田さんにとって一番の収穫は「ゴルフって面白い」と感じゴルフの魅力に触れられたこと。

もちろん全てが順調だったわけではなく「周りに迷惑を掛けないよう、次からは技術やマナーを心得た人と一緒に来るようにしよう」と神妙な様子も。
実はこの日、勇んで練習を始めた山田さんですが、熱中するあまりボールと一緒にクラブまで飛ばしてしまうという失敗を犯してしまいました。
グローブを付けずに汗で濡れた手で練習を続ければそんな結果になるのは明白。注意深く考えれば避けられた原因で、場内にいる全員の練習を中断させるという迷惑行為は、エチケットやマナーを重んじるゴルフというスポーツにおいてあってはならないことです。
隣にいた上級者に厳しく注意されたのが相当こたえたのか、ひとりで練習場にやってきたことを反省しきりの山田さん。

それでも「上手な人のスウィング、服装なんか勉強になることもたくさんあったし、次はスクールにもトライしてみようかな」と前向きな姿勢は崩しません。

ビギナーから上級者まで多くのゴルファーが集まる練習場はゴルフ上達のヒントで溢れています。練習の合間に周りのゴルファーを観察するのもまた、練習のひとつなのです。

道具選び

練習場デビューの翌日、会社近くのゴルフショップにはゴルフ好きの部下を連れた山田さんの姿が。「手元の違和感って直接ボールに伝わりますし、手の皮を痛めないようにグローブは実際に試着してみないとダメですよ」。
昨日の出来事がよほど恥ずかしかったのか、部下のアドバイスに真剣に耳を傾けグローブを選んでいます。

2人が次に向かったのはシューズ売り場。実は昨日、革靴のままで練習して足も痛めてしまった山田さん。周りが皆ゴルフシューズに履き変えているのに気付いたのは練習を初めてから随分経ってからのことでした。
「シューズやグローブはできるだけ練習で使い慣らすようにしないと。そうそう、最近は芝を保護するためにソフトスパイクやスパイクレスのシューズを義務付けているゴルフ場が多いから、これなんか良いんじゃないですか」。

実際のラウンドに必要な備品を購入する時には、必ずコース経験の豊富な人に付いて来てもらうのが鉄則です。
「ボールやティは消耗品ですから。実際にコースへ出ると分かりますけど、池や林とか障害物が多いから、ある程度無くなるものだと考えて安いものを多めに買っておきましょうか」。
言われるままに買い物を進める山田さんに疑問がひとつ。「雨が降ったらゴルフって中止になるの?」。「よほどのことがない限り雨が降ろうが風が吹こうが中止にはなりませんよ。自然環境を相手にするのもゴルフの醍醐味のひとつですからね。

日差し対策の帽子やサングラスも必要ですし、女性の場合には日焼け止めも。傘やカッパの準備を怠ると、ずぶ濡れでプレーしないといけないし、またクラブ飛ばしちゃったりしますから、ついでに買っておきましょうか(笑)」。

模擬デビュー

「本コースデビューの前に、ショートコースを回っておくのは勉強になるもんだよ。マナーの面だけでなく、プレーの面でもね」。
取引先とのコンペを1週間後に控え、上司に連れられショートコースにやってきた山田さん。

今日まで時間の許す限り練習場に通い、なんとか人並みにボールを打てるようになった山田さんにとって、さしずめ模擬試験といったところです。
そして緊張のティーショットから数時間、9ホールの"初ラウンド"は驚きと発見の連続でした。「急な斜面や目の前に障害物があったり、練習場とは全然状況が違っただろう?」。

上司の言葉に深く頷きながら「スロープレーは厳禁、周りがショットする時には口も体も動かさない、バンカーを出るときにはしっかりと砂をならしてから・・・。どれも頭では理解していたつもりでしたけど、実際にはできていなかったですよね」。

自分のパットミスに動揺して上司のパットラインの上を歩いて怒られもしました。「でも、刻々と変化する状況に対処していくゴルフの醍醐味を少しだけ理解できたような、有意義な時間でもありました」と興奮気味に話す山田さんの様子に、上司も一安心した様子です。

エピローグ

コンペ当日、ゴルフ場には取引先と笑顔でラウンドする山田さんの姿が。レストランで食事をしている時にも表情は緩みっぱなしで充実感に溢れています。

「今日は楽しかったなぁ。スコアに関してはまだまだだし、迷惑をかけることも多かったけど、こんな綺麗な景色の中で体を動かすって本当に気持ちいい。さあ明日からもっと練習してうまくなるぞ!」

『ゴルフは紳士のスポーツだ』-これは言い換えればエチケットやマナーを大切にするということです。ほんの少しの心掛けさえあれば、ゴルフは誰もが楽しめるスポーツになるのです。

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